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公開日 : 2017年06月06日

会員と作っていく漁業の未来
フィッシャーマン・ジャパンファンが1万人突破

漁業活性化を目的に設立された東北の若手漁師集団「一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン」。彼らを応援し、漁業の未来をともに考えつくる仲間を増やすためにファンクラブが設立され、会員数は1万人以上にのぼっています。

一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンは、2014年5月に設立された団体です。もともと減少傾向のあった国内の漁業従事者は、2011年の東日本大震災によって三陸地域を中心にさらに減少。震災後、苦労の末に事業を再開した漁師たちは、風評被害に遭って取引数が減る事態に見舞われました。

そこで、危機感を持った若手漁業者が集い、
「販売やブランディングの手法を学んで東北の海産物を再度多くの人に届けたい」
「漁師という職業に新3K(カッコいい・稼げる・革新的)なイメージを根付かせて、漁業を活性化したい」

という思いからYahoo! 株式会社の長谷川琢也氏と石巻の若手漁師を中心に団体を設立しました。

フィッシャーマンジャパン

団体設立後は、Yahoo!ショッピングでの海産物販売・漁師の職業と住宅を斡旋する「TRITON PROJECT」などの事業を展開して、知名度を上げていました。

順調に見える中にも、とある課題があったと当時Yahoo! JAPAN復興支援室でフィッシャーマン・ジャパンのマーケティング活動に携わっていたdot button company代表の中屋は振り返ります。

 

新3Kを掲げた強化

「設立当初から、『CLUB MERMAN(クラブマーマン)』というファンクラブは存在していたものの、どのように運用をすればいいかわからず悩んでいました。会員を集める、育てるという概念が無かったのです。そこで、マーケティングやCRMのフレームワークを使って彼らの取り組みを整理したのです」。

当時、提案した中屋が掲げたのは「新3K(カッコいい・稼げる・革新的)」をいかにビジネスに反映させるかということ。

 

そこで唱えたのは、この3つでした。

カッコいい=ファンが大勢いる⇒ファンクラブビジネス強化

稼げる=効率よくECにて販売できる⇒ECビジネス強化

革新的=ITを使ったイノベーション⇒CRMマーケティング強化

 

漁師と都市住民(ファン)の交流

「フィッシャーマン・ジャパンには、スポーツ選手のように、漁師一人ひとりがファンに応援されるような存在になれればという願いがありました。そのためには、一過性ではなく継続的に会員の方と繋がり続けることが必要です。そこで、ファンクラブ制度を見直し会員へのリターンを充実させ、定期的にメールを送って情報を発信する取り組みを始めました。

また、漁師が獲った海産物を振る舞う忘年会を開き、表参道のカフェでハンディフードを販売するなど、地元の方だけでなく東京に住む方との接点も積極的に設けました。」(中屋)

▼CRM支援開始時のフィッシャーマン・ジャパン事業方針発表会の様子
https://www.synergy-marketing.co.jp/blog/fisherman-japan-report

 

こうした取り組みによって、東北のイベントに来てくれた方が、メールマガジンで情報を知って、東京にあるフィッシャーマン・ジャパン直営の居酒屋・魚谷屋へ来店してくれるような動きも起こりました。これこそ、目指していたファンとの接点強化の一つの好例です。

 

▼FISHERMAN JAPAN 感謝祭の様子
https://motake.jp/case/2016-fisherman-japan/

映像撮影・編集:pooka(http://pooka-inc.com/)

フィッシャーマンジャパン感謝祭の様子

▼表参道で行われた「FISHERMAN JAPAN × Mo:take」イベント&期間限定コラボショップの様子

https://motake.jp/fishermanjapan2016/

映像撮影・編集:pooka(http://pooka-inc.com/)

会員制度を見直したCLUB MERMANでは、4つの会員プランを用意。

フィッシャーマン・ジャパンが運営するイベントの招待状や、魚谷屋やECサイトで使えるクーポン、漁師から直送される海産物などさまざまな特典があり、どれにしようかと眺めているだけでも楽しめます。

フィッシャーマンジャパンファンクラブ

こうしたプランは、クラウドファンディングのリターンを参考にして考えられました。会員制度によっていただいた利益は「未来のフィッシャーマン」を育成するための担い手事業に活用されます。

 

「CLUB MERMANの会員数は、現在1万人を超えました。会員数の数が多くなればなるほど、こちらが発信したメッセージや情報に反応してくれる方や共感してくれる方も多くなると思っているので、今後より多くの人に応援され会員になってもらえるよう、積極的に広めていきたいです。」(中屋)

CLUB MERMAN Web
http://fishermanjapan.com/fanclub