コンセプトは「スナック」、
一風変わった移住イベントの裏側
北海道の素敵な魅力を発信しているコミュニティサイト「北海道Likers(ライカーズ)」は、2018年9月に東京・銀座で「北海道移住スナック」というイベントを開催しました。いわゆる移住イベントとは“一味違う”コンセプトや世界観を大切に創り上げた、イベントの裏側を紹介します。
北海道移住に興味のある若年層向けのイベントを企画することに
dot button companyがメディア運営をお手伝いしている「北海道Likers」は、北海道の観光・グルメ情報、魅力的な生産者さんの紹介などを発信し続けています。2018年8月には、初のイベント「北海道の羊をめぐる未来への冒険〜国内自給率0.5%からの挑戦〜」も開催。読者の方とリアルな場で交流する楽しさや収穫を感じることができました。
8月のイベント来場者は「北海道にゆかりのある方々」が中心でした。「異なる関心をもつ読者の方とも接点を持ちたい」という思いもあり、今回は「北海道で働きたい、北海道に住みたいという思いを持つ方」をメインにしたイベントを開こう、ということに。「札幌に住みたい」という思いを持った方たちが集まる移住促進イベント「札幌移住計画」の主催者である、株式会社大人、代表取締役の五十嵐慎一郎さんに協力していただけることもあり、「移住」というキーワードを盛り込むことにしました。
「スナック」という言葉が、「お堅くない移住イベント」感を演出
続いて、イベントのタイトルや内容を考えることに。「北海道移住イベント」などと謳うと、「趣旨は伝わりやすいけれど、なんかお堅くて敷居が高いかな…」と思っていました。そこで、盛り込むことにしたのは「スナック」という言葉。理由はいくつかあります。1つは、今回のイベントの開催場所にもなる、五十嵐さんが運営するコワーキングスペースの名前が「the SNACK(ザ・スナック)」だったから。そして、もう1つは、いわゆる酒場的な「スナック」のイメージからです。というのも、実は最近、スナックは「飲みながらゆるりと相談する場」的なイメージに変わりつつあり、スナックに行く若者も増えているのだとか。「北海道移住について、気軽に相談できるコミュニティ・機会を提供したい」という私たちの思いにもピッタリだと、イベント名は「北海道移住スナック」としました。
イベントを告知する際には、北海道Likersのサイト内での紹介とあわせて、Facebook広告の配信も実施。また、ゲストの方が自身のSNSで呼びかけてくれたこともあって、今回も順調に集客ができました。
ゲストは「マスター&ママ」、水割りを作ってくれるサービスも
今回お招きした4名のゲストは、それぞれ異なる分野で活躍をされている、北海道にゆかりがあって“尖っている”方たち。
1人目は、先ほども名前が出た、小樽市出身の株式会社大人 代表取締役、五十嵐慎一郎さん。イベント会場となった銀座のコワーキングスペース「the SNACK」をプロデュース兼運営や、イベント「札幌移住計画」の主催、新規事業の企画やプロデュース・デザインを行っています。北海道にかかわる仕事を始めるにあたって、住民票を札幌に移し、2拠点生活を送っています。
2人目は、小樽市出身でLANDRESS WEDDING代表の大江千紘さん。現在ウェディング事業で新たな北海道の価値を生み出し、コンセプチュアルウェディングを展開。世界各国のカップルを北海道に迎えています。
3人目は、大樹町出身で合同会社カミクマワークス代表の中神美佳さん。東京の国内自動車メーカーでマーケティング業務を行った後に、地元北海道の大樹町にUターン。地域おこし協力隊として活動を行い、大樹町でローカルのマーケティング支援を行う会社を起業しました。現在は都内の企業の広報も行うなど、複業と北海道・東京の2拠点生活に挑戦中です。
そして、4人目は札幌市在住で家畜写真家AKAPPLE(あかっぷる)さん。ニュージーランドで忘れられない経験をしたことをきっかけに、食農を発信するべく、全国・海外の牧場を訪れ、主に牛、羊、豚、鶏など家畜動物の撮影を行なっています。
イベントの前半では、4名のゲストに各自の取り組みについて語ってもらいました。
また、イベントでは、彼らを、「マスター」&「ママ」と呼ぶことに。後半では、机の島を4つに分けて、参加者の方には「話を聞きたいor聞いてほしい」マスター&ママのブースに座ってもらって、相談したり、交流したりしてもらうことにしました。
「飲みながらしっぽり相談してほしい」「スナックっぽい雰囲気を演出したい」という思いから、各ブースではマスターやママに水割りを作ってもらいました。
▼詳細なイベントレポートはこちら
北海道Likersイベント「北海道移住スナック」開催レポート
参加者の方が第2回を主催してくれるほどの盛り上がりに
参加者の中には、北海道への移住や、北海道と東京の2拠点生活に憧れを持っている方も多くいました。また、「まだ移住などは考えていないけれど、北海道にゆかりがある/北海道に興味がある」という方も。「スナック」と謳って気軽な雰囲気のイベントにしたからこそ、「移住」と言われるとハードルを感じてしまう方たちも、参加しやすさを感じてくれたのかもしれません。前回とは違う層の読者さんに直接お会いして、北海道Likersへの意見や、みなさんが移住を考える理由などを聞けたことも収穫でした。
とても盛り上がったため、イベント後には参加者さん同士でのコミュニティが発足。後日、イベント参加者の方が発起人となった第2回イベントも開催されました!第2回は、場所は同じくthe SNACKで、「北海道に対して何かできないだろうか」をテーマにした飲み会に。予定が合わずスナックイベントに参加できなかった方で、第2回に参加してくれた方もいました。こうした連鎖が生まれるのも、リアルなイベントのいいところですよね。今後も、北海道Likersの読者さんと接点を持てる、このようなイベントを開催していきたいと思います。