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公開日 : 2021年10月18日

【東西南北およそ4キロ四方の小さな村「湯川村」。
村の暮らしや食の”うまみ”をギュっと体験】

福島で1番小さな村の暮らし

「農業」 ×「食」 ×「体験」 を組み合わせ、湯川村を知ってもらい、そして足を運んでもらう機会をつくるべく、2021年9月26日(日)に体験型のオンラインイベントを行いました。
イベントでは、湯川村の暮らしや食のうまみを知る3名のゲストをお迎えし、「村編」「暮らし編」「食編」の3つのトークテーマに分けて湯川村の魅力を紹介いたしました。
また、今回のイベントでは湯川村の「特産品詰め合わせ」を事前に参加者の方へお届けし、多方面から湯川村を堪能していただきました。
そんなイベント当日の様子をギュっとレポートいたします!


東西南北およそ4キロ四方の小さな村「湯川村」。


湯川村は、会津のへそとも言われるように会津盆地の中心に位置する4km四方の福島県内で1番小さな村です。
「米と文化の里」をスローガンとし、コシヒカリをはじめとした湯川村の米は、日本一の食味を有しており、米の反あたり(1反あたりの米)の収穫量は県内一を誇っています。
また、お米だけでなく野菜の生産も盛んで、夏には、アスパラ・トマト・キュウリなどが収穫されています。
そんな湯川村の暮らしや食文化など、様々なお話をゲストより伺っていきます。


ゲスト紹介

旅するおむすび屋 菅本 香菜さん

福岡県北九州市出身。熊本大学卒業後、『くまもと食べる通信』などで活動。その後株式会社CAMPFIREにて、LOCAL・FOOD担当として全国各地のクラウドファンディングプロジェクトをサポートしながら日本の魅力発信に努める。2017年5月に『旅するおむすび屋』を立ち上げ、現在フリーランスとして、主に食に関わるイベント企画・運営、PR、商品開発企画等を手がける。https://note.com/kana314/n/nba716645fe2f

はじめ堂店主 岩沢 一行さん

福島県湯川村出身。服部栄養専門学校を卒業後、都内で19年間洋食・和食と様々な業界で経験を積む中で地元会津の米や野菜等の食材の素晴らしさを改めて感じ、地元会津で自分の店を開きたいとの郷土愛から2020年4月より湯川村へ移住し、2020年10月より村内に「はじめ堂」をオープン。https://www.instagram.com/1.hajimedo/

湯川村産業建設課商工観光係 大越 惇さん

福島県郡山市生まれ。村職員3年目。福島大学在学中のゼミ活動で湯川村の村おこしに携わるうちに湯川村に興味を持ち、村役場に就職。現在は商工観光係で村内商工業者の補助・支援関係をはじめ、移住定住、福島大学のゼミ生のサポート等に従事している。


~5分で分かる湯川村紹介~
福島県湯川村ってどんなところ?


イベントのはじまりは、大越さんより湯川村の魅力をご紹介いただきました。

湯川村とは、福島県の左側、新潟寄りに位置している会津地方にある小さな村です。村全体の大きさは16,37㎢ほどと県内の市町村では最も小さい自治体ですが、農業はとても盛んで、特にお米作づくりが主となります。村内には山がなくほとんどが平地となっていることから、秋になると村が一面に金色の風景となりとても美しい光景です。

また、湯川村の特産品として有名なものは、今回参加者の皆さんにもお届けした「会津湯川米のコシヒカリ」です。ふるさと納税の返礼品にもなっていて、昨年はテレビ番組でお馴染みの【五つ星お米マイスター西島 豊造さん】からお墨付きもいただきました。湯川米は、農家直送の美味しいお米や食品を取り扱う「会津湯川の里」のHPでも購入することができますので、宜しければぜひご覧いただければと思います。

湯川村の秋の風景

 

大越さんよりギュっと5分で湯川村の魅力について伺えたところで、続いてはゲスト3名によるクロストークです。
今回のイベントでは、参加者の皆さんに最大限湯川村を体験していただくべく、ゲストに伺うトークテーマの内容をアンケートを用いて決めていただきました。


~クロストーク「村編」~
都会などでは得られない、田舎や村の魅力


司会 松本
 
早速ですが、まずは「村編」です。村での暮らしにおける魅力や良かったと感じられたこと、反対に困っていることなどがありましたら教えてください。


大越 惇さん(以下、大越) 
良かったことは、人がとても温かいことですね。湯川村は農家の方が多いこともあり、役場にいるとよく村の方から野菜をいただくことがあります。
今年も、キュウリやナス、ネギなどを冷蔵庫がいっぱいになるくらい沢山いただいて、人の温かさを常に感じています。


岩沢 一行さん(以下、岩沢)

湯川村の良いところは沢山ありますね。大越さんが仰ったように人も温かいですし、皆さん様々な野菜を育てていらっしゃるので、自分の家にないものをいただくことや、逆に自分の家にあるものをあげたりなど、これまでに野菜をお店で買ったことはあまりないです。

困る点を挙げるとするなら、私は20年間ずっと東京で生活をしていたので、生活上の不便さはやはり多少あります。ただ、うちの子どもたちは庭でサッカーやキャッチボールをしたりなど、子どもたちにとってはのびのびできる環境のように思います。自然が豊かで水も綺麗で、湯川村はとても良いところだと思います。


大越
 車さえあればとても過ごしやすい地域ですよね。電車で来ようとすると1時間に1本ほどしか電車が止まらないので、お越しの際にはぜひ車でお越しください。



~クロストーク「暮らし編」~
湯川村の食文化や暮らし、実はこんなのあります!


岩沢
 湯川村独自のものだと、やはりお米が有名です。イベント参加者の皆さんに特選品としてお米の麺もお送りしましたが、こちらはベトナムのフォーみたいなものです。焼いても美味しいですし、かた焼きそばのようにそのまま揚げていただくと、そばを揚げるよりも軽い食感でとても美味しいです。

他にも、トマトジュースなど農産物の6次産業化が色々なところで行われていて、お米だけではなく様々な魅力があります。
会津全体でいうと、こづゆや鰊の山椒漬けなどがあり、私も大好物です。干した鰊に大量の山椒を入れて、お酢と醤油とお酒とみりんで漬け込みます。
実はそれぞれの家庭で鰊鉢という鉢を持っていて、各家庭で鰊を漬けています。湯川村ではどの家にも山椒の木がなっているので、山椒の若葉が出る頃には山椒の葉を大量に採って、身欠き鰊に漬け込むのですが、異なる家庭の味があってとても美味しいですよ。


大越
 自分で漬けたことはありませんが、鰊の山椒漬けはスーパーでも普通に売っていて、私も大好物です。お酒のあてに最高なので日本酒と一緒によく食べています。


菅本 香菜さん(以下、菅本)

会津は乾物が有名ですよね。海に面していないので、そういう意味で昔は海から来たものを乾物にしてそれをご馳走として食べていたというのはとても印象的でした。


松本
 鰊の山椒漬け、いいですね!皆さん湯川村に訪れた際は必ず購入しましょう!
その他、湯川村では冬には雪が積もると思いますが、野菜の保存など湯川村独自の方法はありますか?


岩沢
 伝統で行なっているものは、雪下キャベツ、白菜などですね。雪の中にずっと置いておいて、野菜自体の糖度を高めます。
会津では、今でも伝統的に家庭で行っていますし、畑がとても大きいので、そのまま雪の下に保存しておくというものもあります。甘みが増して自然と美味しくなりますよ。

ここまで湯川村の食文化について伺う中で、参加者の方から今回お届けした特選食に関するご質問があり、ゲストの方からお勧めの食べ方を直伝いただく場面もありました!
湯川村ならではの食べ方を伺えるのはまさに本イベントの醍醐味ですね。

大越 今回お送りさせてもらった「凍み餅」は、そのままでも食べられるように凍み餅を揚げているものなので、おせんべい感覚でそのまま食べていただいても構いませんし、少し温めていただくのもお勧めです。少し硬いですが、パリパリとしていて香ばしくて美味しいです。ぜひご賞味いただけたらと思います。


松本
 他にも、お肉のレシピが気になるという方がいらっしゃいますが、いかがでしょうか?


岩沢
 今回お送りしたお肉は、私が実際にお店で使っている田部畜産さんの「奥会津牛」というもので、一般的に福島牛と言われている牛よりもランクが上のお肉です。肉質、脂の質、脂の溶ける温度、そういった項目の中で奥会津牛はA5ランクのお肉の中でもランクがとても上なんです。
そのため、シンプルに常温に戻してから焼いていただくのが1番良いかなと思います。常温に戻す理由としては、焼きやすくするためですね。

あともう1つ、今回は地鶏の卵もお送りしていますが、地鶏の卵は「会津地鶏やさん」という、私のお店でもオムライスを作る際に使っている卵です。この卵は本当に臭みがなく、卵黄の香りがとても良い卵です。
例えば、卵黄だけを溶いてから醤油を少したらして、焼いたお肉につけて召し上がっていただくと最高ですよ。それとおにぎりがあれば、何も要りません。


松本
 皆さんの今夜の晩御飯は「奥会津牛」で決まりですね!(笑)
それでは、最後のクロストークは「食編」です。まずは菅本さんにおむすびの旅について、そして大越さんより湯川米の美味しさについて伺えたらと思います。



~クロストーク「食編」~
” おむすびの旅 ”と湯川米の美味しさの秘訣


菅本
 よく皆さんから、「なぜおむすびの旅なの?」と聞いていただきますが、1つめの魅力は、おむすびはどの地域でもむすばれているところです。
2つめは、私が食の大切さや魅力を伝えていきたいと思ったときに、少しでもハードルを下げたいと考えていました。おむすびであれば、誰でもむすべて、誰でも食べられる。そんな2つの魅力から、おむすびの旅を続けています。

また、おむすびはとても暮らしに近いもので、昔からその地域にあるものを使っておむすびを食べていた文化があります。そのため、食べられてきたおむすびの話を伺うと、その地域に根付いた食文化と関わりがあったり、「なぜその地域で食べられているのか?」という、その土地の魅力に触れることができます。
そのため、47都道府県のおむすびを取材して回ったら、” おむすび ”という食材で日本の魅力を発見することができて面白そうだなと思い、4年前から” 旅するおむすび屋 ”の活動を行っています。そして今年に入って” 全国おむすび巡り ”というものも始めました。

この活動は私からすると非日常ですが、地元の方からすると、” 暮らしに根付いた日常 ”です。そうした日常を一緒に体験させてもらい、楽しみながら地域の魅力を知ることができる、それだけでもとても魅力的です。” 帰りたい場所がどんどん増えていくような感覚 “で毎日がとても楽しいです。

松本 とても素敵な活動ですね。お話を聞いているだけで、私たちも菅本さんの” 全国おむすび巡り ”に付いていきたくなってしまいます。
では、おむすびと言えばお米ですね。せっかくなので、大越さんより湯川米の魅力について伺えたらと思います。

大越 湯川米が美味しい1番の理由は、とにかく土地が良いことです。
湯川村は、会津盆地の真ん中にあり、周りの山々からとても良い水が流れてきて湯川村の辺りに多く貯まります。良い水があると、そこには良い土があります。そうすると、湯川村ではどこでつくっても一定の基準以上の美味しいお米が獲れます。土地が良いからお米が美味しい、私はそう思います。

ただ、実は湯川米は生産者の間で少しずつ味の違いがあります。私はそれがお米の面白味だと思っています。道の駅などでは様々な生産者の方がそれぞれのお米を売っているので、食べ比べてみてもらうと自分の好きなお米が見つかると思います。
それを探すことも、ひとつの楽しみ方ではないかと思います。


松本
 湯川村の野菜も、それぞれ皆さんこだわりを持ってつくっていらっしゃるのですか?

岩沢 もちろんです。はじめ堂の近くのトマト農家さんは、水を与える際はスポイト状にしてゆっくり水を下ろしていたり、それぞれ土によって木を変えていたりと、なかなか聞いているだけでも気の遠くなるような作業を行っています。そうして育つ野菜というのは、甘み、形、ツヤもやはり違いますよ。

あとは、大越さんも言っていたように、お米を「合鴨農法」でつくっている人がいます。無農薬にこだわっていて、田んぼの中で鴨を放して虫を食べてもらったり、鴨が土の中を突くおかげで土の中に十分な酸素が届けられ、お米が美味しくなります。

そのようにして、皆さんそれぞれにこだわってつくっていらっしゃいますよ。話を聞きに行くと農家さんは喜んで教えてくれるので、もし湯川村にいらした際にはぜひ聞いてみてください。


“湯川村のうまみギュっと飯”と
湯川米の塩むすびを堪能


菅本さんから素敵な” 旅するおむすび屋 ”のお話を伺い、大越さん、岩沢さんより湯川村に関する貴重なお話を聞くことができ、大満足のクロストークでした。

クロストークのあとは、岩沢さんによる” 湯川村のうまみギュっと飯 “レシピを本イベントで限定公開!
気が付くとあっという間にお昼時となり、ここからは皆さんお待ちかね、湯川米でつくる「おむすびづくりタイム 」です。


菅本さんのお声掛けのもと、参加者の皆さんそれぞれが準備に入ります。用意するものは、【まな板・お茶碗・しゃもじ・お水・お塩】です。
菅本さんのこだわりの” おむすびづくり ”について伺いながら準備が進められ、早速皆さんとおむすびづくりスタートです!

ポイントは、

” 温かいお米が茶碗や手にくっ付いてしまわないように小まめに水分を付けること ”
そして ” とにかく優しく握ること ”

そうして出来上がった大小異なるおむすびをいただきながら、最後は参加者の皆さんで交流会を楽しみました。


「いつの日か、湯川村へ」


甘くて美味しい湯川米のおむすびを食べながらの交流会も終わり、あっという間に約2時間のイベントも終わりに近づいてきました。
最後はそれぞれゲストの皆さんより、参加者の皆さんへご挨拶をいただきました。


菅本 皆さん、本日はありがとうございました。ぜひまたお米を炊いておむすびを握ってみてください。そのときは、自分のことを思ったり、食べてくれる人のことを思ったり、そんな心満たされる時間を過ごしていただけたらと思います。


岩沢 皆さんに湯川村のことを沢山知ってもらえて嬉しいです。はじめ食堂ではInstagramやFacebookも行っているので、今度は皆さんの地域の美味しいものや、それぞれの地域のお勧めの場所などを教えてほしいです。ぜひこの機会にコメントなどをいただければとても嬉しいです。


大越 今回はオンラインでの開催でしたが、来年以降は現地に来ていただけるようなイベントの開催も検討しています。実際に決まった際にはぜひご案内をさせていただきたく思いますので、ご参加いただけましたら嬉しいです。


松本
 いつの日か、皆さんが実際に湯川村へ訪れていただけいたらとても嬉しく思います。



湯川村の「村」と「暮らし」と「食」の様々な面から魅力を伺うことができ、湯川村という村の温かさを感じられる時間でした。
また、参加者の皆さんからいただいたアンケートでも「いつか必ず訪れてみたい」というお声を沢山いただきました。
美しい環境と美味しい食、そして何より湯川村の温かい人たちにぜひ皆さんも触れてみてはいかがでしょうか?

 

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【問い合わせ先】  

湯川村役場産業建設課 TEL 0241-27-8831(直通) 

メール:kanko@vill.yugawa.fukushima.jp

 担当:商工観光係 主事 大越 惇

▼湯川村公式ホームページ

https://www.vill.yugawa.fukushima.jp/

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