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公開日 : 2019年02月04日

北海道情報を発信するWebメディアが、
リアルイベントを開いた理由

北海道の素敵な魅力を発信し、北海道を盛り上げ、そして、新たなビジネスモデルを生み出すことにチャレンジしているコミュニティサイト「北海道Likers (ライカーズ)」。2018年8月に、東京で1日限定のトークイベント「北海道の羊をめぐる未来への冒険〜国内自給率0.5%からの挑戦〜」を開催しました。「なぜメディアがイベントを開くことにしたのか」、その理由や、イベント内容を創り上げる過程をまとめました。


定量調査だけでは見えない「読者を知る」ためにイベントを開催

「北海道Likers」は、北海道の観光情報、グルメ情報、魅力的な生産者さんの紹介などを、2012年から発信してきました。読者の方が増えていることはわかる一方で、芽生えていたのは「どんな人が読んでくれているのかを、もっと知りたい」という思いです。

そこで私たちは、2018年5月に北海道Likersの読者さんにアンケートを実施。「北海道Likersのどの記事が好きか」「今後どのような情報を知りたいか」「将来、北海道に移住したいか」などの質問に対して、多くの読者さんが回答してくれました。こうした定量調査をしたからこそ、「次は定性調査をしてみたい!」という気持ちも湧き上がってきました。

「読者の方に直接、北海道Likersへの意見を聞いてみたい」「どんな方が北海道Likersを読んでくれているのかを知りたい」。そして、「読者の方の意見を聞くことで、北海道Likersがより良いメディアになるためのアイデアやヒントを見つけたい」。こうした目的を達成するためには、読者の方と直接交流することのできるイベントを開催するのがいいのではないか。そのような思いから、北海道Likersとして初のイベントを実施しようと決めました。

読者の方と交流を図ることが目的なので、「お茶会」や「飲み会」といった交流会を開くのがいいかもしれません。けれど、初めて読者の方が集まる場。せっかくだから、北海道のことをもっと知ってもらえる機会にできないだろうかと考えました。北海道Likersでは、日々たくさんの取材をする中で、これまで知らなかった北海道にある課題や、その課題に果敢に立ち向かう方たちにも多く出会ってきました。だからこそ、こうした課題を、北海道に感心のある読者の方と共有したいと思ったのです。そのため、単純な交流会ではなく、テーマを設けたイベント形式にしようと決めました。

イベントの開催地は、東京都内に決定。「なぜ北海道Likersのイベントなのに東京?」と思われるかもしれませんが、実は北海道Likersの読者さんには、北海道在住以外の方も多くいるのです。「北海道旅行の予定を立てようと調べたのをきっかけに、北海道Likersを見ている」という方、「一度北海道に行ってとても気に入ったから、北海道の情報を調べている」という方がいます。また「今は東京に住んでいるけれど、北海道出身だから、北海道の情報が気になっている」という方もいるのです。もちろん、彼らが「もう一度北海道に行こう!」「久々に北海道に帰ろうかな」と思ってもらえたらとても嬉しいこともあり、東京で開催することにしました。


ただの交流会ではなく、北海道の課題を知ってもらう機会に

続いてはイベントのテーマ決めです。テーマを考えるにあたり、まずは北海道LIkersで過去に取り上げた、人や事柄をリストアップしました。そこから、案出しを実施。たとえば、「鮭の研究所の研究員の方を呼ぶイベント」や「北海道の畑に詳しい方を呼んで北海道野菜を楽しむ会を」、「アイヌ民族を知ろうというイベント」など、多様な案が出ました。そして、相談の結果、テーマは「羊肉=ジンギスカン」に決定しました。というのも、ジンギスカンといえば北海道の名物料理としてとても有名なのに、実は国産羊肉の自給率はわずか0.5%ととても低いのです。この事実は、意外と知られていません。一方で、そうした状況の中でも、大切に羊を飼われている農家さんもいます。その1人が、過去に北海道Likersで紹介した、西川農場の西川崇徳さんです。イベントでは、ぜひ彼の前向きで先進的な挑戦を話してほしいと思い、依頼して快諾をいただきました。また、「西川さん以外にもう1人ゲストで呼んで、トークができるといいね」という話から、もう1人ゲストを呼ぶことに。西川さんに「面白い羊飼いがいるよ」と紹介してもらった、ニニウファームの黒井宏諭さんをお招きしました。

イベントのテーマが決まったら、概要決定と告知に移ります。会場は、北海道を代表するジンギスカンブランド松尾ジンギスカンの直営店「松尾ジンギスカン赤坂店」にしました。


北海道LikersのFacebookページでイベントの告知を行うと、投稿から2日ほどで満席に。もともと定員は30人の予定でしたが、急遽40人まで増員。ここまで早く席が埋まるとは、私たち主催者側もびっくりでした。それだけ、北海道LIkersの情報を普段から見てくれている方が多いこと、そして、「イベントには、北海道にゆかりのある人・興味関心のある仲間が集まる」といった印象を持っていただき、申し込みをしてくれたのではないかと思います。


Webメディアだからこそ、貴重なリアルに会う機会も大切にしたい

そして、いよいよイベント当日。今回のイベントは、「北海道のジンギスカンの歴史の説明⇒羊肉の種類の紹介⇒羊肉を取り巻く現状について⇒羊飼いたちのトークセッション⇒みんなでジンギスカンタイム!」というプログラムで行いました。

▼イベントの内容詳細は、こちらのレポートをご覧ください!

北海道Likersイベント「北海道の羊をめぐる未来への冒険~国内自給率0.5%からの挑戦~」レポート

▼イベントは、「乾杯!」から幕を開けました

▼味付ジンギスカンとタレで食べるジンギスカンの違いを説明中


▼北海道美唄市、西川農場の西川崇徳さん

▼北海道占冠村、ニニウファームの黒井宏諭さん

みんなでジンギスカンを食べる交流タイムでは、同じテーブルに生産者さん(西川さん・黒井さん)、読者さん、北海道Likeresの編集者がごちゃまぜになって座り、会話をしながらおいしくジンギスカンをいただきました。

西川農場のアスパラひつじも特別に出して頂きました!
また、イベント中には、生産者さんと読者さんがFacebookで友達になるなど、繋がる場面もたくさん見られました。

今回参加いただいた皆さんは、生産者さんのお話には熱心に耳を傾けられていて、交流会になると積極的に周りの方と話す方々ばかり。そのため、イベントは終始とても賑やかで、明るい雰囲気に包まれていました。なにより、読者さんと、直接たくさん会話をできたことは大きな収穫になりました。普段はWebメディアの記事を届ける側と受け取る側として画面のこちらと向こうにいた、読者さんの顔を見て話せる機会はとても貴重ですし、Webメディアだからこそ、そうした機会を今後も作っていきたいと思いました。

そして、このイベントを通じて、読者さんにはより一層、北海道Likersのファンになってもらえていたら、嬉しいなと思います。